2012年04月27日

【ネタバレ有】椛と秋姉妹に着目して読んだ東方求聞口授―明日は静葉の日

どうも高崎から都内に向けて移動中な狐です。
金曜日の最終あさま故か、かなり混んでおり高崎からの乗客の大半がデッキに立っているのに混じりつつ過ごしています。

さて昨日、本来なら今日発売らしい「東方求聞口授」が高崎のジュンク堂で売られていたので早速買ってきました。
発売前から色々と話が、特に犬走椛ー即ち、私が東方に入るきっかけとなったキャラーについて設定が明かされるのではないか、と噂されていましたのでかなり関心を抱いていたのは言うまでもなく、帰宅次第一気に読みふけってしまったものでした。
よって今回の記事はネタバレを多分に含みますのでご注意下さい。


結論から言うなら、その噂はかなり外れたと出来ます。
今回は風神録以降のキャラが取り上げられていた次第ですが、風神録キャラの中で唯一、椛だけが個別紹介から漏れていたのですから。
しかし全体としてみると、随所にある新聞記事の中に天狗が登場しており、その天狗の大半が白狼天狗―椛の種族―でありました。
ですから、個別紹介はなくとも、より生の情報として白狼天狗が取り上げられていた、と出来ますから個人的には当初は軽い落胆を抱いたものの、結果として中々満足しているところです。
また白狼天狗の容姿に関しては引き続き色々と解釈を呼ぶのでは?とも感じました。

また秋姉妹―秋静葉と秋穣子―が個別紹介されていた上に、別の箇所でも短くはありますが取り上げられていたのは農袋として満足な限り。
ふと思えば明日は4月28日=静葉の日。
季節は新緑であり、彼女の司る秋の紅葉と正反対の時期ではありますが、偶然、意図せずして月一のコス呑み会を設定していますから、静葉コスでもしようかと思えてしまいます。

そんな具合で携帯から入力していたら、大宮過ぎてそろそろ赤羽も過ぎました。
今宵は上野にて乗り換えますので、この辺りで留めると致しましょう。
とにもかくにも、椛ないし秋姉妹への好ましい気持ちが一層強まった内容でありました。
posted by 冬風 狐 at 23:17| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月03日

【拍手返信】まんがで読破「1984年」を読んでみた

 どうも気が付けば2月、そして節分が訪れていて何とも早いものだと感じてしまえた狐です。
 さて今回は久々に書評なぞしてみたいと思います、取り上げるのはジョージ・オーウェル著の「一九八四年」を漫画にした「まんがで読破」シリーズの「1984年」となります。
 これはごく最近に出版されたばかりのもので、駅の売店に並んでいたのを見たのが知ったきっかけでした。個人的に「一九八四年」は好みな作品の1つでありますし、さてどの様に漫画にしたのだろうかと昨日、別に立ち寄った書店にて見かけましたから購入してみた次第でした。
 読むのに費やしたのはおよそ15分ほどでしょう。結論から言うならばわざわざお金を出して買う価値は無い、そんな本であると思います。

 この「まんがで読破」シリーズで以前に出た「我が闘争」でも同様な傾向があると思えたのですが、「我が闘争」が実質ヒトラーないしナチスの伝記と化していて、元となった「我が闘争」の有している難解で、しかし分かりやすい歪んだ感情―その本質がすっかりそぎ落とされていたものでした。
 今回の「1984年」に関しても同様で、「ビッグ・ブラザー」と「党」そして「イングソック―イギリス社会主義―と二重思考」によって統制された社会の中で生きる主人公ウィンストン・スミスに重きを置きすぎている。
 つまり、スミスがその社会の中で変化していく姿を追い過ぎた余り、どうしてそう言う変化を彼が遂げたのか、またそんな関係を得たのか?そもそもイングソックやニュースピーク―イングソックの元で整えられている英語、とは何か、またその二重思考に支配された奇妙な世界の実態―党中枢と党外郭、そしてプロールの関係、と言った部分が余りにも矮小化、あるいは無視され過ぎていて、小説である「一九八四年」の注釈版との見方すらも難しい、どうすればこんな出来上がりになるのだろう、と読んでいて頭を抱えてしまったものでした。
 また小説版を読んでいて感じる迫真さがわずかも残っていません。即ち、思考警察、隣人の子供達、職場の同僚、ふとした事から確保した安息出来る空間、そして党中枢のメンバーにしてスミスが関心を寄せる存在であるオブライエン、それ等に対するスミスないし登場人物の抱く感情に思いを巡らせる事は不可能なレベルです。
 一応、最低限の表現がされている事は認めます。しかし漫画として視覚的に表せられているそれ等は、文章のもたらす感覚的なものと比べたらとても比較出来たものではありません。その点では漫画としても破綻していると言えてしまえるでしょう、漫画として読むにもいささか違和感があるほどです。
 そして一番納得出来ないのが、原作にて描かれている内容を誇張ないし無理やりつなげている感が強い事で―パーソンズの子供達が火をつけた相手は敵のスパイではなく、ビッグ・ブラザーの写真の載ったタイムズで食品を包んだ女露天商であり、敵のスパイの話はまた別のエピソード―全く誤った認識を与える内容でしかなく、前述した通り改竄にすら近い運びも複数見受けられます。
 よって内容的にも、漫画としてもちぐはぐで、自らを見失っているとしか思えない嘆かわしい仕上がりと言えるでしょう。全くの駄作です。580円を出して買うレベルの本とはとても思えません。

 そもそもこの「一九八四年」は三部構成にて、私の持っている早川書房版では付録の「ニュースピークの諸原理」まで含めて481ページある小説です。それを190ページかつ同じ文庫サイズの漫画にしようとする、その企画自体にどこか誤りがあった様にすら思えたものでした。
 最もある意味では成功したのかもしれません、そう元がどんな物であったのかを思わせるのを困難にさせる。即ち、「ニュースピーク」に求められる考えを通じてみれば、見事な仕上がりだと思えたのでした。

 なお小説版の「一九八四年」は大変良い作品です。早川epi文庫であれば税別で860円ですから、オーウェルの描いた世界を読みたい方は是非、そちらの小説版「一九八四年」を読む事を強くオススメします。

『ニュースピークの目的は挙げて思考の範囲を狭めることにあるんだ。・・・(中略)・・・その語の意味は厳密に定義されて、そこにまとわりついていた副次的な意味はすべてそぎ落とされた挙句、忘れられることになるだろう。』
『それらはみんなニュースピーク版でしか存在しなくなる。何か別物に変わっているというのに留まらない。元のものとは事実上矛盾するものへと変わっているのだ。』―「一九八四年」(早川書房刊)82・83ページより引用

 それでは拍手返信と致しましょう。
>ハッピーちゃんさん
 感想ありがとうございます、今後ともよろしくお願い致します。

>hiroさん
 今年で大学卒業なのですね、お疲れ様です。今後とも引き続き見て頂ければ幸いです。
 「おれ、夕子」とは懐かしい作品が出て来ましたね。相当昔ですが読んだ事はありますし、その様な、新陳代謝による細胞の入れ替わりに関しては高校の頃、生物の時間等にふと浮かべていた事があったものでした。
 うごメモの方は拝見しました、なるほど、との具合ですね。TF作品としては良いのですが、どうもどの作品も流れが似通っているのが気がかりなところです。

>カギヤッコさん
 黒ヤギさんの新作は中々の王道路線でしたね、またあのすんなりさもそれはそれで味でしょう。ふとした漫画的な印象もありますが、TF作品としてはありであるかと思っています。

 今回も拍手ありがとうございました。
 なお拍手をお寄せ頂く際には必ず、ハンドルネーム等を明記して頂けます様にお願い致します。ハンドルネームの無い拍手については原則、返信を行いませんのでご了承下さい。
posted by 冬風 狐 at 06:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月12日

【拍手返信】SAPIOの「世界謀略鉄道の旅」を読んで

 どうも久々に書評でもしてみようか、と言う狐です。
 と言っても1つの本、全てでするのではなくとある雑誌の特集を取り上げてみたいと思います。
 よって今回取り上げるのは発売されたばかりの週刊誌「SAPIO」の「世界謀略鉄道の旅」、表紙には満州の広野を疾走する満鉄の誇った特急「あじあ」が大きく載り、上の方を見ると『北朝鮮「将軍様のお召し列車」』『中国「アフリカ侵略鉄道」』『世界の兵器列車』と如何にも「SAPIO」らしい文句が並んでおりまして、一般的な鉄道雑誌では中々切り込まれない所がうかがえましたから早速どのような内容かと購入した次第でした。
 構成は前述した文句に沿った内容と共に、戦前、大日本帝国の絡んだ鉄道について、つまり満鉄調査部・弾丸列車計画等と現代の新幹線、つまり国内の整備新幹線から海外への新幹線技術の輸出関連について、そして鉄道トリビアと一応揃ってはいます。しかしどことなく詰めが甘い、あるいは鉄道趣味者であればある程度把握している事の再確認的な内容で物足りなさを感じてしまった、と言うのが感想でしょう。

 特に個人的には「謀略鉄道の旅」と銘打たれておりましたから、中国・北朝鮮以外の諸国、例えば現在も盛んに軍用列車が運行されており、朝鮮戦争の休戦下にあるという点では北朝鮮と条件が同じ韓国だとか、また欧州各国を始めとしたより世界的な軍事から政治にまで絡んできた鉄道事情をもっと取り上げているのか、と期待しているだけになまじ国内の鉄道事情にページが割かれていた点を見て、その思いを強くしてしまったものです。
 それでも「将軍様の特別列車」の特集ではピョンヤンの鉄道路線図や北朝鮮の時刻表事情等は注目すべき点でありましょう。また末尾にあった北朝鮮の鉄道の車窓の行には自分は行った事はありませんが、昨年9月に韓国側より4キロ先の北朝鮮を見た時に感じたものと通じる点があり、矢張りと思えてしまったものです。
 他にも日本統治下の台湾における鉄道敷設の模様、まず最初に鉄道を敷く際の逸話、鉄道を敷設する為の軌道を敷く事から始まったとか台湾の一体化にもたらした役割は興味深かくありました。一方で朝鮮、つまり朝鮮総督府鉄道の部分は基礎的な内容を載せただけ、と言う色彩が強く読み足りる内容とは言いづらくあります。

 その後は一旦、現在の日本の鉄道事情へと大隈重信による狭軌1067ミリ採用の経緯の記事から入っていくのですが、この狭軌採用に関する記事の一部で首を傾げてしまうところがありました。
 これは多くの私鉄、特に関西私鉄を中心に軌道条例に基づいて創業された、と言う行の理由でして、この事自体は広く知られている事実であるものの、その理由が国有化を避けるため、と言うのは初耳。むしろ鉄道敷設法の予定線に沿って建設し、後に官鉄〜国鉄への買い上げを目論む会社、また買収を要請した会社も存在した事を考えると一面を強調しすぎている気がします。
 そもそも私設鉄道条例に基づく鉄道敷設よりも軌道条例の方が格段に建設の自由度が高い、つまり極めて簡素なわずか3条からなる内容の法律であった事から事業者側の裁量の余地が大きく、故に資本内容にまで踏み込んで規定されていた私設鉄道条例よりも好んで採用された、と読んだ記憶があります。
 何より官鉄の利益を守りたく私鉄の建設に消極的な私設鉄道条例→私設鉄道法・軽便鉄道法を管轄する工部省→鉄道省とそうではない軌道条例→軌道法を管轄する内務省、と言う省庁間の姿勢の違いにも注目してみないとこの辺りは正確に捉えられないのではないだろうか?と感じられます。
 また1067ミリと言う制限された規格に縛られたからこそ、1435ミリ並みの輸送力を獲得する為に技術が発達した、と言う側面もあるはずです。よって自分としては1067ミリは後の新幹線を生み出す原動力となった、としてむしろ幸いではなかったのか?とすら思えてしまうものでした。特に1435ミリを採用しながら日本の鉄道と大差ないかむしろ狭い車両を動かしていると評される英国の状況を見ると余計に感じる物です。

 それ以外の「鉄道トリビア」と銘打たれたコーナーは「謀略鉄道」と言うには?と思えるやや場違いな雰囲気でありました。
 それでも何気なく使い、また重宝する列車内のトイレの逸話は面白くあり、各社が盛んに進めている運行システム効率化への批判は肯けるものでした。
 また後半のリニア新幹線と絡めてこの項目の整備新幹線新駅に関する記事を読むと「我田引鉄」との言葉が良く分かりますから、オススメではあります。特に九州新幹線の船小屋駅は三大新幹線政治駅と言われる資格はある、と思えるのではないでしょうか。
 リニア新幹線については、かつて山梨県に住んでいた身からすると「アレは金丸さんが持ってきたもの」と言う感が強く、更には既存の東海道新幹線のシステムとの互換性が無い点で完全な代替になり得ない、とも考えていますから否定的な考えをしてしまいます。しかし位置付けの不明確さとそれが招いた長野県を中心とした混乱振りにはうなづけますし、整理すべき要素がまだまだある事を確認させてくれる記事であると思います。
 
 そんな具合で国内パートを終えると中国による支援を介した資源獲得戦略、つまりここでは鉄道技術を通じた所に焦点が当てられ、これはこれで読み応えがある内容でした。改めてこれだけ貪欲になれる存在、つまり中国と言う存在を意識させられる内容でしょう。
 ドイツに行く度に中国人か?と尋ねられ、更にはポーランドにて職質された自分の経験も踏まえると各地での中国ないし中国人に対する感情、と言うのも意識出来てしまえる訳で読む価値はある内容だと思います。ただ問題の一面を切り取っているに過ぎないと言う評価も出来る内容ではあり、良くも悪くも「SAPIO」らしいとは思えます。
 そして最後は「鉄道兵器大カタログ」となりまして日本・ソヴィエト・ドイツ等、各国で使われた軍用車両が紹介されており、ミリタリー雑誌調に。走行列車が中心ですがドイツの使用した「枕木破壊車」と言う地味に嫌がらせレベルで被害甚大な車両が取り上げられているところが小気味が良かったものでした。

 前述した様に特集名とややそぐわない内容も目立ち、関連する内容も掘り下げ方がイマイチ。結果として既に鉄道特集を行っている「ダイヤモンド」や「東洋経済」に比較すると絞り切れてなく、特集としては看板倒れ、と言う印象が強いものでしたが最後に写真資料と言う点で見ると中々見物であったと評したいと思います。
 この辺りは矢張り紙媒体、更には「SAPIO」の本領発揮と言えましょうか。個人的には「弾丸列車計画」のページに掲載されていた鉄道省の技師による海底調査の写真や「あじあ」を牽引した「パシナ」の巨大さを示す写真等に注目してしまったものです。

 それでは拍手返信と致しましょう。
>hiroさん
 傘と言うと2月に旅行した際、旅行の最後の夜行バスの車内に傘を忘れた事を思い出しますね。確か名古屋に到着した際に雨だったので購入した物で、わずか1日しか使用出来なかったなぁと苦笑してしまいます。
 列車愛称では「つばめ」をJR九州が復活させる時に、各社に了解を取ったと言うのは有名な話ですが今回もそう言う事をした可能性はありますね。ただ正直なところわかりませんが、自分も「はつかり」が良いな、と思っていた口なので「はやぶさ」は予想していなかったものでした。
 タイムカプセルネタはその現代に発掘されるのか?と言う点も含めてのネタであると考えています、まぁネタにする以上ほぼ発掘されると言う筋書きで書くことになるのでしょう。
 起源ネタについては宇宙船はじめ道具に付着して、と言うのは十分ありだと思います。地球の軌道上には無数のスペースデブリが浮かんでいますし、それ等に付着した微生物が生き延びて変化して、と言う具合ですね。
 植物との一体化ではリーフィアは正にそうだと思います、手首足首の葉っぱはリストバンドとかそう言うのを連想させられますし、額の葉っぱは帽子が変形して、等と言う具合でしょうか。それならば部分的な雰囲気も行けましょうし、可逆にもしやすいと思います。
 高速道路の場合は法定路線名と通常の名称が異なる例は結構ありますね、最も顕著なのは中央道であるのに中央高速、関越道であるのに関越高速、と「高速」として呼んでしまう事でしょう。些細な事でしょうが、中々面白いと感じます。

 それでは今回も拍手ありがとうございました。
posted by 冬風 狐 at 21:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年03月25日

古本屋で催してしまう発作

 どうも本屋や古本屋に行くと国内外問わずある発作を起こしてしまう狐です。
 これはマイミクの狐塚君で言う「骨董市で財布が軽くなる呪い」と同じなのですが、まだマシなのは彼よりもその程度が良いと言うことでしょうか。なお程度と言うのは使う金額と言う意味ですので誤解無きようにお願いします。
 そんな訳で色々と過去を見ればそれは神保町で、梅田で、そしてソウルで、ベルリンでと幾度も発動してしまいましたが、今週前半に静岡に行った際、Twitterで知り合った方とお茶でも、と言う話になったので立ち寄った戸塚駅前の古本屋で催してしまいました。
 場所は戸塚駅東口にある閉鎖間近の商業施設の中、そもそも戸塚駅に乗換以外で降りたのは初めてでしたので「トツカーナ」と言うネーミングの、その後任となる施設の名前に内心で突っ込んでしまったりとそれなりに楽しかったものです。
 そんな中でどうして立ち寄ったのか、と言えばそれは何かお茶を飲むところを探していたからでして、出会った方もその施設が閉鎖間近と言うことを知らなかったと言う事でこれは弱ったな、と館内を歩いていたところ行き着いた、と言う次第でした。
 そして矢張り立ち寄り色々と見ているうちに自然と手が伸びた結果、今回の発作により財布から飛んで言ったのは5000円。ただでさえ金欠なのに、とどこかで呟く声が聞こえますがついつい購入してしまった物を紹介するとしましょう。
 まず1冊目は「鉄道路線変せん史探訪パートV 真実とロマンを求めて」(著者 守田久盛 大八木正夫 福田光雄 発行 吉井書店 昭和57年10月25日第一版)
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 まず最初は鉄道ネタ、と言う事で東京都心と川崎・横浜地区の貨物鉄道網の変遷を綴った本となります。資料用として購入した、と言う訳で配線図から当時の経緯まで色々と詳しく乗っている点で、ただ読んでいるだけでも中々面白くありましょう。価格は定価2400円のところが2000円でありました。

 続いては「交通公社の新日本ガイド2 東北T 十和田/陸中海岸/下北/男鹿/平泉」(発行 日本交通公社 昭和49年7月1日初版 昭和60年10月10日第10版)
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 こちらも資料用として購入ですが観光ガイドとして内容の点で今は通用しない点がある事等もあってか、定価1200円に対し100円と言う安値で売られていました。載っている地図を見ると今は廃線になった路線、また解説を見ると今はなくなったバス路線の所要時間等もあり、地味に当時の様子を知る事が出来る良い資料だと感じます。

 3冊目は「祭式大成 男女神職作法篇」(小野和輝著 発行 和光社 昭和47年6月1日第1刷 昭和57年7月10日第7刷)
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 これもまた資料用。神道における神職の動作からそれと関連した道具類、衣装類の名称また着用している写真等が網羅されており、神社などに行ってあれは何と言う名前なのだろう、とかふと思えてしまう、そう言う疑問を解くには良いものだと感じます。
 余白には書き込みが多数あり、恐らくかつての所有者は神職を目指す学生か、その関連でなかったのではないか?と偲ばれるところです。価格は定価5500円が2800円でありました。

 そして4冊目は「カンボジアの旅」(本田勝一著 発行 朝日新聞社 1981年2月25日第1刷 1981年3月5日第2刷)
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 これは歴史ネタとして購入した次第ですから、矢張り資料用と言うところですが民主カンプチア、即ちポル・ポト政権後のカンボジアを訪れた訪問記となっており、ポル・ポト政権時代に行われた原始的共産主義政策による虐殺だとかそう言う内容に紙幅が割かれています。
 著者に関しては色々と物議を醸している点がありますが、少なくとも当時の様子を見るのに関しては使える、と感じたので購入しました。価格は定価1200円が100円でありました。

 以上の4冊が今回購入した本で、何れも読んで行こうと思います。なお1冊目の本を帰りに読んでいましたら、昨日ブログで取上げました埼京線の架線トラブルに奇しくも巻き込まれた次第。東京都心ですから山手線の頁を読んでいたら、と言う訳で妙な因縁を感じてしまいます。
 時間的にちょっと厳しいので拍手返信は明日に送ります、申し訳ありません。
posted by 冬風 狐 at 22:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月16日

雑誌「pen」の特集を見る

 どうも朝、大学に行く際に階段を下りていますとアマガエルを5匹ほど見かけた狐です。
 関東とは言え北関東、群馬県最大の都市とは言え駅から自転車で、およそ20分も行けば農地と住宅地が混在している、それが高崎市であります。今年も梅雨に入るなり、毎夕の如く雨が降り出す様になりまして、その度に蛙達が雨の音を打ち消すほどに泣き喚く姿は最早圧巻と言う以外の何物でもなく、聞いている内に何処か気分が良くなるのがまた良いものでしょう。

 さて帰宅の際に立ち寄りましたコンビニにてふと雑誌コーナーに目を向けますと、何時も購入する週刊誌の隣にどちらかと言えばファッション系の雑誌である「pen」が並んでおりました。先日は鉄道を特集していたものですから、今回は何を特集しているのだろうかとふと目を向けて見ました。
 すると表紙には「神社」と「お寺」の文字。ここまで来るとこれは、と思わず手に取ってしまった訳でそのままレジに持って行き、何時も買う雑誌とあわせて2冊の購入となった次第でした。
 帰宅してから改めて見て見ますと「完全保存版 日本文化の源流を訪ねて 神社とは何か?お寺とは何か?」と銘打たれており、早速読むとまずは基本的な神社と寺院に関する両者の違いや作法、また神職と僧侶の1日、神社の縁起(発祥)の類型と仏教の各宗派の紹介・・・と言う具合にまとめられております。
 途中には矢張り神社は伊勢神宮・出雲大社・大神神社、寺院は永平寺・延暦寺・法隆寺を筆頭として幾つか有名どころをピックアップして紹介しているコーナーも当然あります。とは言え神と仏の係わり合い、いわゆる神仏習合とどうしてそれが分けられてしまったのかと言う歴史を、何よりも両者を、日本史・日本文化を語りまた理解する上で決して無視出来ない要素について、簡単ではあるとは言えページを割いて触れている編集、そこに強い好感を感じます。
 終いの方には記紀神話や仏教経典の解説もありまして、ある程度知っている人でもまた古事記や般若心経を読んでみたいが難しそう、等と感じている人には入口として良いのではないでしょうか?こんな内容なのかとかこう言う事を言いたいのか、と言う事が分かり、全く知らないので読むのとでは、内容理解に大いに差が出るものですから格好の特集でしょう。

 価格は600円ですが、この手の専門書を購入するのと比べたらはるかに安価でありますし、また噛み砕かれて書かれているので難しさはありません。何よりも痒い所に手が届く、そんなものを感じられますのでふと知っている人であっても、ふと振り返り反復する機会として利用するのは悪くはないと思えます。
 以前の鉄道特集でもセカンドライフ、としてジャボタベックに譲渡された車両を掲載し現地での形式名を書いていました。また鉄道ファン生態分布図と分析チャートを載せ、その中に「葬式テツ」の存在もしっかりと書いてたり、はたまたQMAの予習にも使えそうな難読駅名の抜粋一覧もあったりと色々、細かいツボを付いてくる点が同誌の特徴なのかもしれません。
 発行元を見ると「阪急コミュニケーションズ」の文字。つまり関西私鉄である阪急電鉄の子会社ですからそれが関係しているのかどうかはさておき、ついつい注目してしまう雑誌なのでした。
posted by 冬風 狐 at 14:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月16日

年の瀬シフトと新書書評

 どうも年末年始の夜勤のシフト調整をしてきた狐です。
 基本固定とは言え全体的に入れ替わりの多い時期と言う事もあって、この時期に限り一堂に介して直接調整をし合うのですが昨年と違って今年は色々と、これほどかと言うほどにそれぞれの予定がぶつかり合わず中々難航してしまったものでした。
 とは言えああのこうのとしている内に何とか落ち着くのが上手く出来たもので、今回は交代を依頼するのが多かった自分の場合は十割方六割が何とか通った、と言うところでしょう。特に絶対休みを確保しないとならないところの休みが確保出来たのは何よりもの幸いですので、ぎりぎりまで働いて仕事納めを無事に迎えたいものです。

 さて、そんな事で安堵してしまったからか、その後に寄った大学生協にてまた本を購入してしまったり。日曜日の神保町では中々、気になる内容の本があったのですが何とか抑えて次に回したのですが、今回は新書本と言う事もあって1冊辺りの単価が安かったのでついつい・・・今回は何れも岩波新書で「アフリカ・レポート」と「ルポ 戦争と労働」を。
 アフリカについてはふと思いますと1960年の「アフリカの年」からそろそろ半世紀が経過する訳ですが、独立直後から政情不安で乱れていた国もあったものの多くの国は80年代まではそれでも何とか、良い意味で軌道に乗っていたものでした。しかしながらこれは冷戦体制の崩壊もありましょうが90年代以降、まるで揺り戻しであるかの様に乱れ出し、特に最近話題になる事が多いジンバブエは最たる例でしょう。
 80年代までは、その成長の影には多数の低賃金黒人労働者の存在があったとは言え白人農場主による効率的な農業により生産された穀物の多くが輸出され、アフリカの穀物庫と称されるほどになっていました。ところがその後に行われた、民兵等を使った黒人政権側による白人農場の強制没収に端を発した混乱の中で農業生産は急減し、結果として輸出も侭ならなくなり深刻な外貨不足へ陥り、ここから経済の崩壊が始まりました。

 その後は報道されている通りで、その中で更に独裁化を進めたムガベ大統領に絡む政局の混乱も絡み、今では世界最悪のハイパーインフレ、食糧危機にコレラの大流行と何重苦あるのか分からない有様ですが、とにかく酷い事になっているのは周知の通りです。
 このジンバブエの一例に限らずアフリカ、特にサハラ砂漠より南の地域に位置する各国の混乱、そして政府の無策、いや無策以前の無関心ぶりと言うのを見ると日本の政治や行政、そして社会と言うのは、機能不全だのと言われますが比べ物にならないほど立派に機能していると見えてなりません。
 少なくとも石油収入として得られた500億ドルの殆どが政府内部で消え公務員ですら給料の遅配が普通(ナイジェリア)、強制収用した農場の多くは政府上層部が私有化している(ジンバブエ)、そもそも政府が崩壊し武装勢力とイスラム原理主義者と海賊が跋扈するソマリアの様な例まである訳で、本文中にあった植民地時代よりも酷くなった、と言う声には本当に独立して正解だったのかと改めて考えずにはいられませんでした。
 それでも後半では、その様な中でも民間部門を中心とした自主的な改革の動きが紹介されているところを見ると、本当にその地域に相応しい社会体制を生み出す産みの苦しみの時期なのかもしれない?とも浮かんだ物です。
 そもそも植民地化の際にアフリカでは徹底的に欧州諸国の手によってそれまでの社会体制が破壊され、更に独立後に野蛮と言う理由で遊牧民や狩猟民の強制定住化と言う事で更なる伝統的な社会と、それを維持していたモラルと文化の崩壊が進んだのがアフリカです。故に本書の中で紹介されている、伝統的な部族の長老の力と議会制民主主義を組み合わせたソマリランドの体制等はそういう意味で注目に値します。
 一方で女性器切除の様な女性、更にはその部族にとっても利益とはなるのは甚だ疑問な、これこそ無くなった方が良いと思えてならない風習もありますが、少なくとも今だ残っているそれら伝統的な存在との融合が全てにとは言えませんが、ある程度の混迷の打開策となる可能性は高いでしょう。

 他にも中国人のアフリカへの進出、また日本に流れてきているアフリカ人の状況等も載っておりますので中々参考になります。こう世界的に混迷となっている時期に混迷ではなく最早、大混乱の様を呈しているアフリカ諸国を見てみる事で改めて、今の日本や世界を考える良い材料になるかと思えました。
 後者の方については前者で大分稿を取ってしまったので簡単に留めますが、在日米軍基地日本人従業員の働きぶりや民生品と軍需物資の関わり、また以前に軍民共用化かと話題となりました下地島空港を巡る動き、加えて民間航空機の航空会社の意に反した軍事利用に関する事は特に興味深い物でした。
 つまり定期旅客便の貨物室に米軍の武器弾薬が運び込まれ、機長が航空法に基づいて拒否する事件が発生した現実等、基本的に感情的な九条原理主義や反戦論・非戦論には否定的な自分ですが、現実的な問題として考える上では知っておいて損はない、必要な内容であったからこそ購入してしまった物でした。

 本から得た知識だと言うと、何だと言う顔をされる事は良くある事ですが少なくとも何も知らないよりはそれはずっと良い、と自分は考えています。また本で得られる知識では全て知ったかぶりだと言われては、それでは現実に体験するしかない訳ですが、少なくとも感じ方は十人十色である以上、どうしても主観が入ってしまいますし客観さと言う点ではやや不安定であるとも思えます。そもそも体験が極めて困難、そもそも無理な例も少なくありません。そう言う意味で本からの知識と言うのは、統一された前提条件として非常に有益だと思えます。
 だからこそこうやって本をついつい買ってしまう訳で、自分でも本棚に納まりきらない本を見ると苦笑してやまない限りですが、ただ風評だけ、読んだ事もないのにあれやこれやと批評する事は自分には出来ませんし、だからこそそう言う事を平気でして好き勝手なレッテル張りをして、更にはそれを広めると言う人間の存在こそが信じられないところですし、それこそ疑問です。
 ふとそんな久々の書評でありました。
posted by 冬風 狐 at 15:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年07月03日

書評第四号「鉄道旅行の歴史−19世紀における空間と時間の工業化」

 午後の講義が休みでしたのでふと思い立って気分転換も兼ね、ハガレンとスカルマンを見て顔を綻ばせている狐です。いやはやハガレンについてはもう・・・ホーエンハイムが良い親父過ぎて何だか密かに憧れてしまいます、最も容姿については今の方が落ち着きがあって良いかと思いつつでして若い時の顔は矢張りこれまで歩んできた人生・・・言ってしまえばどこかで自らを特別視していた時代が、そのまま表されている様な感じで少し好むところではありません。
 矢張りハガレンの中で一番自分が好みなのはホーエンハイムであるというのを再認識しつつ、シェスカや大総統・ヒューズ・ロイ・ピナコと言った面々そして世界観にも夢中になってしまうところであります。
 スカルマンはようやく第9話を見る事が出来・・・何度見返してしまった事でしょうか、もう白狐が美しすぎてすっかり心奪われてしまった次第でした。これまでにも色々と獣人が獣が描写付きで出て参りましたが狐好きという観点を抜いても、この白狐が一番美しい様に感じられました。
 外貌のしっかりとした統一感のある纏まりも然る事ながら、その戦いぶりにも違和感が無い上にキツネらしい俊敏さを以って善戦する所が余計にそそられてしまう点なのでしょう。ご多分に漏れず最後には死んでしまいますが、白狐となるまでの話と絡めつつ改めて脳裏に浮かべてしまうと美しいの一言に尽きる、これまでに無く惹かれ萌えそして興奮してしまったものです。すっかり気分は高揚してしまった次第でした。

 さて今回書評第四号と言える本は駅舎の壁を突き破って階下の道路に見事に落下、そのまま斜めになって止まっていると言う蒸気機関車の写真の使われた表紙に惹かれて思わず衝動買いしてしまったと言う一品です。手が伸びて気が付いたら鞄の中に袋に入れられて納まっていたその本の名前は以下の通りです。

「鉄道旅行の歴史−19世紀における空間と時間の工業化−」
ヴォルフガング・シヴェルブシュ著 加藤二郎訳
財団法人法政大学出版局 1982年11月20日初版発行 2007年6月1日第七刷発行
ISBN 978-4-588-27641-5

 体裁はハードカバーの本でして書評としては初めて取り上げる物となります。1982年に第一版が発行された後一旦廃刊されたものの法政大学出版局をはじめとした岩波書店、みすず書房等9社が共同しての共同復刊の一環として選ばれ再び世に出て来た経緯があります。
 内容は19世紀に鉄道という新たな、これまでに無い速力を誇る交通機関を手にし利用する事になった欧米の人々・社会との関わりについて論じ評したものです。
 そもそも鉄道と言うものが本格的に交通機関として台頭するのに不可欠であった蒸気機関の登場から始まり、移動の手段として定着した鉄道旅行にまつわる様々な逸話や騒動、欧州と米国での鉄道に対する認識の相違、そして未知の職業病の発生等と多岐に渡っております。
 その中には今でもただ乗っているだけで、これは鉄道に留まる事無く交通機関、果てはそもそも今生きている事にも及ぶでしょうが、今この状態が継続している事への漠然とした不安と言う事が既に当時から意識されていた事等、今にも通じる変わらぬ人間の感覚と言うものを読み取れるでしょう。

 また一部を他にも紹介しますと、初期のそれまで有史以来人類を支えていた馬力、特にそれを利用していた馬車の感覚を新時代の存在である鉄道に如何に持ち込み融合させるか、つまり鉄道線路と言う"レール道"を如何に道路の延長で個人交通に供し整備するべきかと言ったまだまだ認識の浅かった牧歌的な時代における議論も取り上げられています。
 なおこれについては、今日において各地での国鉄民営化や存廃論議の際にかなりの確立で取り上げられ検討される、鉄道における上下分離方式導入の可否を考える上で役立つ興味深い資料かつ観点となるかと思えます。
 更には鉄の車輪とレールを利用する交通機関であるが故に避け様の無い特有の振動や硬さを如何に人は克服すべきか、と言う今なお試行錯誤の続いている息の長い問題も扱われておりますから読んでいると、不思議と過去の時代の記録とだけの認識では不足しどこかで近しい感覚を抱けるかも知れません。

 以上の様に中々刺激に溢れた本であり、中には当時の挿絵や写真等もふんだんに使われていますので鉄道に限らず産業革命付近の風俗等にも興味のある方にはオススメ出来るかと思えます。
 なお冒頭に書きました表紙の写真と言うのはパリのモンパルナス駅にて発生した事故の物で、ブレーキがうまく作動しないまま駅の車止めを突破して壁を突き破り駅前の道路に落下したと言うもので1895年10月22日に発生した模様です。
 http://www.geocities.jp/lapetiteceinture/terminales.html
 上記に貼りましたリンク先にて別角度からの事故の写真を見ることが出来ます。他のコンテンツも中々興味深いサイトですからこちらもオススメです。
posted by 冬風 狐 at 18:24| Comment(4) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月15日

書評第三号「ビースト・コード」

 コミケ準備会からサークル通行証誤記載に関する訂正葉書が届いた狐です。どうやら誤っていたのは東4ホールに配置されたサークルのみであった様で、他にも誤りがなかった事にどこか一安心出来てしまったものでした。

 さてようやく「ビースト・コード」を読み終えましたので書評第三号として取り上げたいと思います。何気に振り返ってみますと純粋な獣竜に関する書評がこれが初・・・第一号で取り上げた「雷星伝ジュピター」は変身物が主軸でありますし、第二号は変身も獣竜も関係ない物でしたからある意味これで第一号とあわせてサイトらしさが揃ったのではないかと思えます。

「ビースト・コード」
米村 貴裕著
リトル・ガリヴァー社 2007年4月27日初版発行
ISBN 978-4-947683-98-4

 春、寒い冬が終わると共に暖かくなった陽気の中草木萌え出し人の心もどこか浮き立つそんな時期、高校生大林雷貴もまたその様に普通で、そして心をときめかせているどこにでもいる1人。その心の先にいるのは同級生の1人である女子、そう今日は念願叶っての彼女との初デートの日、初心な雷貴は仲の良いクラスメイトである知子に教えられた様に初めての経験を成し遂げようとしていたのだが・・・。
 突然の自らの体に秘められていた秘密、そしてそれに通じる世界に秘められた誰しもに存在する遺伝子の中に封じられたもう1つの存在、自分である古の支配者が現在に蘇った存在『完全体』。
 竜、フェニックス、ユニコーン、ミノタウロス、ワイバーン・・・伝説の存在としか思われていなかった多くの存在が入れ乱れる中で世界は、何よりも当事者たる竜として陰謀と対峙せねばならなくなった雷貴とその仲間達はどうなってしまうのか?ただの甘い青春の一幕で終わる筈の午後から始まった戦いは多くの人を巻き込んで世界の命運をかけたものへと拡大していく・・・。

 あらすじとしてはこのような感じで、体を機能させるのに必要な遺伝子とは別に存在し眠っている俗にジャンク遺伝子と呼ばれる遺伝子に着目した小説です。分類としては竜獣小説にして変身小説と言ったところで以前に触れた際に書きました様にここまで大きく変身を扱ったのは商業出版では「創竜伝」「KLAN」等以来ではないかと自分の知る限りでは思えました。
 必ずしも誰もが無事変身出来る可能性を秘めているのではないと言うところがまた妙にどきどきさせられてしまった所の1つで、幸運にもそれに恵まれていた人が陰謀をたくらむ組織に捕まり無理やり発現させられる過程の描写などはかなりヤバイです(爆 
 変身好き、特に強制変身ネタが好きな人は是非とも読む価値があるでしょう。またもう1つの存在が雌であったが故に完全体となった際にTS(性転換)してしまうと言う描写も含まれています。

 少し観点を変えますと設定の中で発現後は人間としての意識と発現した意識とが、幾ら仲が良くても最終的にはどちらか一方が体を支配するようになりやがては支配できた方の意識を残してもう一方の意識は存在出来なくなると言うのがあります。言ってみれば地球と言う大きな世界を巡っての戦いとは別に体と言う小さなそして重要な世界を巡って、と言う2つの戦いが平行して要所要所に描かれていますので洗脳や悪堕ちと言った描写の好きな方にも楽しめるでしょう。
 登場する竜獣は前述しましたあらすじの中に挙げた以外にも、ただ背景描写も含めればそれは多様に多くの存在が描かれていますので変身・獣竜・TS・洗脳・・・と様々な観点より読み解けそして突っ込める事が可能な内容豊富な小説です。少しばかりテンポが早いかなと思える点はありますがそれを差し引いてもボリュームはありますからより多くの方に読まれる事を願いつつオススメしたいと思います。
posted by 冬風 狐 at 23:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月12日

書評第二号「核爆発災害」

 月曜日に食品の買出しに行かなかったが故に今年一番の暑さとなると予想されている今日、火曜日に炎天下の中を自転車こいで買い物に行く羽目になりそうな狐です。自分自身にとって暑いのはかまわないのですが矢張り生物等が痛みやすくなりますし、せめて冷房の効いた車やバス等で運ぶのならまだしも自転車のかごに乗せると言うある意味最悪な環境で片道10分を走らねばなりませんから、たかが15分とは思いつつも少しばかりうんざり思えてしまうものでした。
 実際のところは家から3分ほどで行ける位置にもう一軒スーパーがあるのですがそちらではポケモンパン、特にミミロップのシュガーバターロールが中々手に入らないので確実に入手できる15分ほど離れた店にまで行かなくてはならないと言う訳なのです。
 いっその事、大学生協でポケモンパンを扱ってくれたらこんな事にはならないのですが・・・流石に投書するのも気が引けてしまう所があるので難しいものであります。

 さて今回も一昨日に続いての書評第二弾として一冊取り上げる事と致しましょう。今回ご紹介しますのは中公新書より2007年4月25日に発行された「核爆発災害」と言う個人的に大変興味がそそられてしまい、ダイヤ改正号時刻表購入用に残しておいた図書カードを使ってしまうと言う行為に及んでまで入手してしまったものでした。

「核爆発災害」
高田 純著
中公新書 2007年4月25日第一刷発行 定価860円
ISBN 978-4-12-101895-3

 原子爆弾及び原子力発電所に代表される核エネルギー関連施設にて万が一にも核爆発と言う事態が発生した場合のメカニズム、何よりもどう対処して生存すべきなのかを純粋な観点から分析した本。
 過去の広島における原爆投下に爆心地"ゼロ地点"近傍にて巻き込まれたものの生き延びた人の体験談、第五福竜丸でその名を知られている米国のビキニ環礁での核実験に巻き込まれたものの生き延びた島民達と言った実話を紹介検証した上で、その当時では見られなかった電気・電子機器に発生する電子パルスによる障害と言った情報化社会にも対応した形で核爆発がどう展開しどの様な被害が出るのか簡潔にまとめられています。
 今なお汚染が酷く立入が禁止されている旧ソ連のセミパラチンスク核実験場と、同じく核爆発で壊滅した汚染されたはずなのに百万都市として復興し発展を続けている広島市とでは何が違うのか?核爆発後に生じる核の灰・黒い雨の生成メカニズムや正体とは?核爆発前に避難する時何で避難するのがベストなのか、また核爆発後に影響を受ける地域よりどう避難すれば良いのか?核爆発に伴う人体への影響とは具体的には?と言う単純で素朴であったり、分かっている様で実はよく分からないと言う疑問も読み終えた時にはすっかり解決されている事でしょう。
 また核エネルギー施設(主として原発)の意外な安全性、現代の都市の核爆発に対する強い脆弱性や都市の一部である地下鉄の退避避難における有用性、また旧ソ連が行っていた核実験と関連した研究の概要と言った、普段接している情報とは違う新鮮な観点を得られる読み応えのある本であると感じました。

 ただ注文をここで付けるとすればそれは本書の中では核爆発によって壊滅した都市からの脱出手段として、地下鉄の有用性を強く説いているものの一部の古くからの路線を除いて大部分の路線が機械による強制換気システムを採用している現在、そのシステムの都合上汚染されたチリ等を空気と共に地下鉄トンネル内に送り込んでしまう問題にはどう避難の際に対処する必要があるのか?と言った内容が書かれていないのが残念でした。
 とは言えこの様なテーマを取り扱うとどうしても核爆発が起きるから原爆・原発は撤廃すべき、核の利用自体も止めるべきと言う先の高知県東洋町での事例に代表される核や原子力と聞いただけで拒否反応的な論調や結論を出しがちな風潮の中で中立的で実用的な知識を得、それに基づく考えをしようしたいと欲する人にとっては良い入門書となるのではないでしょうか。そう言う点からオススメしたいと思います。
posted by 冬風 狐 at 04:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年06月10日

書評第一号「雷星伝ジュピターO.A.」

 どうもここ数日活動的な狐です、1年近く続いていた五月病と言うかその様な物がようやく薄らいだのでしょうか。あるいは希望していたゼミが落ちて吹っ切れたのかは分かりませんが以前から気になってお気に入り登録して時折足跡をつけていた人に決心してマイミクを申請したり等、今書いたのはmixi内での事ですが他の人とのコミュニケーションを今まで無く欲している・・・そんな心地です。

 さて昨日mixiにて6000アクセスを更新しました、6000アクセス目となったのは次の方です。

冬風 狐 さんのページ全体のアクセス数が6000アクセスを超えました。記念すべき6000アクセス目の訪問者は淵丸@獣人心剣抜刀中 さんでした!

 淵丸@獣人心剣抜刀中さんありがとうございました、これからもよろしくお願い致します。

 それでは今回の本題と致しまして新たにブログのカテゴリとして「書評」と言う物を開設して見ました。以前にTF本限定で開設していた時期がありましたが結果として先日廃止となりTF本に限らずカテゴリとして存在しない状態となっていましたが、今回改めて再設置として展開させていきたいと思います。
 最も節約しようとしても週に最低一冊は、大学生協で新書本を買って来てしまうと言う習性も良い意味で生かしたいと言う意味合いがあるのは否定出来ません。新書、文庫、ハードカバーに雑誌、漫画と気になったものを扱っていく予定です。
 それでは最初の書評と致しましょう、何分慣れない分野なので拙い所はあるかもしれませんがご容赦下さい。

 今回ご紹介いたしますのは「雷星伝ジュピターO.A.」と言う2007年5月17日に講談社より出たばかりの漫画です。

「雷星伝ジュピターO.A.」
なかざき冬 原作 和智正喜
講談社 2007年5月17日第一刷発行 定価400円(税別)
ISBN 978-4-06-371091-5
 
 戦闘シーンにおける余りにリアルなアクションの秀逸さに魅了されたマニア達が熱狂している特撮番組「雷星伝ジュピター」、深夜三時と言う放映時間、スポンサーの不在、名前が全く知られていない製作会社・・・と色々と謎に塗れたその番組にマニアとして熱狂し憧れている高校生トオル。
 そんなある日の朝、近所に住む幼馴染の女の子と共に通学している途中で見つけた不思議な駄菓子屋、そしてその店先にあるガチャガチャの中にジュピターのフィギュアを見つけたトオルはそれを手に入れる事に成功するが、そのガチャガチャはどうやっても開かずトオルを苛立たせる事になる。
 実はそのガチャガチャには秘密があってガチャガチャが開く時、中のフィギュアが表に表れるとその時手にしていた人の体を媒体として実体化するのだった。そう彼が熱狂してみていた番組は全て現実に起きた物を放送していただけなのだった、そしてそれは怪人はおろかジュピターも同じ。よってジュピターのガチャガチャを手にしたトオルは憧れのジュピターとなって同じくガチャガチャによって怪人化した人々と戦う事になるのだが・・・。

 と言うストーリーでして読んでいると結構その世界観に引きずり込まれてしまいかなり面白いです、ジャンルとしては明らかに変身物でしょう。まだ第一巻しか出ておりませんが既に3人の怪人が登場しており、怪人のデザインも無理の無いモデルとした生物なりを容易に想像出来る物ですからそう言う点から見ても違和感は無いかなりの出来の作品であると思えます。
 最初に登場したガチャガチャの機械を見るとジュピター以外にかなり沢山のガチャガチャの玉が見受けられましたし、影ではありながらその中身も描かれていて見た限りではまだ未登場の怪人達のデザインもかなり期待出来ると言えるところでしょう。
 またジュピター自身のデザインも無駄の無いすっきりとしたものでゼンタイ等が好きな方には、若しかしたら好ましいものではないでしょうか。全ての人にとってとは言い切れませんが変身なりが好きであれば無視するには惜しい、一度は目にとって見る価値はある今後に大いに期待な作品です。

 なおこの作品に付いては怪人系MCで有名な舞方雅人さんのブログ「舞方雅人の趣味の世界」にて知り購入に至った次第です、この場を以って御礼を申し上げたいと思います。ありがとうございました。
posted by 冬風 狐 at 13:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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