今回見たのは「沈黙を破る」( http://cine.co.jp/chinmoku/ )と言うドキュメンタリー映画でして、パレスチナ問題を巡る双方、つまり難民キャンプで生きるパレスチナ人と、そこへ占領軍の一員として関わり、除隊後に兵役に就くまで教えられていた内容と実際に自らが経験した、即ち自らが見、そして行なった事とのギャップから、その矛盾に対して声をあげる元イスラエル軍将兵を取り上げたものでした。
この映画を見ようと思ったのはパレスチナ問題に対して、もっと理解を得たかったからでしょう。先日ソウルに行ってきた経験も踏まえて、直接現地へ行くのが最善の理解する方法である、とは言え流石に現実問題としての困難はあります。
かと言って従来通りに文献資料のままでは、知っていてもどこか空虚な気配が拭えないのを考えますと、映画と言う形ですが、視覚的に見れるのは良い機会だ、と思ったからと言えます。
結果として2時間の上映時間の間、様々なシーンにて、例えば憎しみの再生産の実態とか、些細なきっかけが人を変えて行く点とか、色々と考えさせられたものですが、問題への理解を視覚的な要素によって深めると共に強く、自分自身の経験とも通じると感じたのは、その様な矛盾点に対して異議を申し立てる息子とそれに反対している両親と言う構図でありました。
つまり、その対立点を別の物に置き換えれば、日本中どこでも見られる世代間・価値観の相違と決して変わらないのではないでしょうか。そしてまた社会的な常識、と言う物の存在感と及ぼす影響による歪み、例えそれが必要な事情であったとしても、それ等を改めて痛感させられた、とも言えます。
それを考えると、この映画は社会的な常識と人間性のあり方について描いた、当然パレスチナ問題が主題であるのは変わりませんが、それに付いてはっきりと描き出していた映画であるのでしょう。
ただ反戦とかユダヤとムスリムの対立、と言ったステレオタイプな内容一辺倒ではないのが気に入ったものです。ですから現実として起きている問題に対する理解の一助として役立てると共に、人間とそれが生み出し生きる社会のあり方について考えるのには良い映画だと思えたものです。
そんな1年ぶりに見た映画でありました。
拍手返信に付いては行なう予定でしたが、時間の都合上明日以降に行ないますのでご了承願います。
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